2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

人間はもういいですよね

亡き園山俊二さん(マンガ家)との思い出を、ムツゴロウさんが書きとめています。 二人で草原を歩いた。野の花がたくさん咲いていた。園山さん「その林から、牝の熊が出てくる。そして、僕も熊になって、一緒に山に入って行けたらいいでしょうね。僕は最近、…

バルタザール

バルタザールはフランスのアナトールフランスの寓話。芥川の翻訳はあまり美しくない。でも他のどのロマンチックな翻訳より言葉が足りないくらいの方が、伝わってくる・・・・・不思議。私が一番感動したのはこの文章。王は愛するすべての物を失つたので、一…

音楽あれこれ

ザ・ファイネスト・ベスト・メガミックス/オムニバス ¥3,150 Amazon.co.jp フィネストってなんだ?ダンス/ヒップホップ/R&B/レゲエ系? な感じのオムニバスだった。もうちっとテクノ系かと思ってた・・・んだが、んにゃーーーーーー?!突然、グローバーワ…

死生観

>死は自分のものでなく、家族を含め周りのもので >周りが納得してはじめて死である、と。吉本隆明は、1度海で溺死しかけてます。瞳孔は開きかけ、体は硬直し、それでも一命だけは取り留めることが出来た。 柳田邦男は、死んだ本人を一人称の死。家族、恋人…

吉本隆明*

「自分の死というものは、僕は今度それに近い目にあったからわかるけど、ちっとも苦しくなかったし、なんでもないから。そのかわり、臨死体験もないし味もそっけもないものだ、ただ意識がなくなっていなくなっちゃうというだけと思うので、なおさらそういう…

谷川俊太郎の詩集は、ことばのおもちゃ箱。柔らかなもの、孤独なもの、宇宙なもの、ヘンテコなもの、哲学なもの、笑えるもの、ばっちいもの、エロスなもの、そして優しいもの。それは誰の中にも存在してるんだけどね。「これが私の優しさです」 谷川俊太郎窓…

罪悪感

父が死んで2,3年は私はおかしかったかも。「父が死んで1年後の私の日記」毎日毎日「死にたい」と口にする父に いつもかける言葉が見つからなかった自分の身体の自由が効かないことの辛さ、惨めさ 痛いほどわかるからまして、精神の錯乱。頑張って と思う…

葛藤

吉本隆明は、母親との関係がその人の性格に大きくかかわってくるという。とくに1歳までが、一番大きく影響する。太宰や三島の不幸はすべてそことの葛藤なのだと。そこがうまくクリア出来ず、自分自身を破滅へと導いてしまった。犯罪者を見る場合も、その時…

畏れ

私の道徳は、旧約聖書。それはイエスがどーたらの話しではない。神は関係無い。多分、中学か、高校。高校かな、の時読んだ三浦綾子の『塩狩峠』あれで、私の考え方は変わった。本屋さんにある三浦綾子の小説を片っ端から買って読んだ。エッセイは、その頃の…

羊考察

車窓から見た草原には、一匹の黒い羊がいた。詩人「この国の羊は黒いのですね。」と言った。数学者「この国には黒い毛の羊が少なくとも一匹いるということがわかりました。」と言った。物理学者「この国には少なくとも片面が黒い羊が一匹いるということがわ…

命名 田中一郎

『神』などという見たこともない存在を考えるからわからなくなる。この際、神じゃなく田中一郎さんと名付けよう。絶対唯一、この世にたったひとりの田中一郎さん。田中さんは、名誉会長です。司会者「では、みなさんに田中さんがどういう人か話してもらいま…

マリー・アントワネット

マリー・アントワネット (通常版) [DVD]/キルスティン・ダンスト,ジェイソン・シュワルツマン,アーシア・アルジェント ¥3,990 Amazon.co.jp 完全に評価が分かれるだろうね。アメリカ映画が、フランス、マリーアントワネットをどう描くか。本格的なヒストリ…

アレクサンドリアNo.2

アレクサンドリアの映画は不発だったらしい。考えてみれば無理も無い。この映画はスペイン製作の映画でキリスト教を悪く描いている。キリスト教の国で、随分思い切った映画を作ったものです。でも興行収入は別として、私は大絶賛。確かに、キリスト教徒は敬…

アレクサンドリア

アレクサンドリア [DVD]/レイチェル・ワイズ,マックス・ミンゲラ,オスカー・アイザック ¥3,990 Amazon.co.jp 4世紀のアレキサンドリアでは、キリスト教徒が増え、古代エジプトからの宗教を異教徒とし、力で弾圧、そして実権を握ったキリスト教徒が次はユダ…

ダンテの強さ

感覚の話し。太宰は、女性と1つに溶け合ってしまうのではないかと思う。私が貴女で、貴女が私。区別が無い。あくまで感覚の問題。志賀はいう。「相手の女性だって、その時をやり過ごせば(心中しなければ)その後、普通に生きることだって出来るかもしれな…

三本の太い柱

もういちど読む山川倫理/著者不明 ¥1,575 Amazon.co.jp 高校生レベルの倫理の教科書を大人向けに書いたものです。教科書ってすごい〜〜〜〜〜〜。すごい!すごい!すごい!ポイントだけを簡潔にまとめてある。なので、底は深くはないのだけど、それでも読ま…

ギリシャ神話

ギリシャ神話の本は多いような・・・少ないような・・・ギリシャ神話と一口に言っても、性質がまるで違うので、どれに手を出してよいか迷う。何冊か読み比べて、物語的に好きなモノにした。ギリシア・ローマ神話―付インド・北欧神話 (岩波文庫)/ブルフィンチ…

深層心理?

人間は元々は男も女も、両性をもっていた。男の中に、男性と女性。女の中に、男性と女性。男の生み出す永遠の女性像は、現実の女性でなく、実は、その男性の内側にある(永遠に閉ざされた)女性像に導かれている。理想の女性にめぐり合えないと思っている男…

深層心理?

私はこの前、 悪口を言うのはいい。だけど感情でモノを言うな!と書いた。感情的になれば、論理より、好き嫌いのただの感情論になってしまうからだ。http://ameblo.jp/fujiko-diary/page-2.html#main ←この記事 ユングによると、 人間には、自分の『意識出来…

心の夜想曲

遠藤周作のエッセイ『心の夜想曲(ノクターン)』 遠藤周作、このタイトル、このブックカバー、 たまらなく好きで、手に取られずにはいられない・・・ 自分でもなんでこんなに好きなんだろうって思う。 読まずとも、好きすぎて、表紙をナデナデするだけでも幸…

この日、この空、この私

この日、この空、この私―無所属の時間で生きる/城山 三郎 ¥1,260 Amazon.co.jp 藍染めのようなブックカバーの城山三郎のエッセイ。『この日、この空、この私』すべてがゆったりして、読んでいると心が落ち着く私はこの年代の方の書いたものが好き。と言って…

やっかいな隣人

マンガ中国入門 やっかいな隣人の研究/黄 文雄 ¥1,575 Amazon.co.jp 中国のことあまりに知らないから、マンガ読んでみた。中国の実態を書いているのはいい。悪口もいい。だけど、敵意(悪意)をむき出しに書かれると、逆にこの内容に不信感を抱いてしまう。…

十二人の怒れる男

12人の怒れる男/評決の行方 [DVD]/ジャック・レモン,ジョージ・C・スコット,エドワード・ジェームズ・オルモス ¥3,990 Amazon.co.jp 一部屋で12人の男達が少年裁判の審議をする。たったそれだけの映画。脚本が良ければ、美しい映像も、カラーもなんもいら…

手塚治虫はどこにいる

手塚治虫はどこにいる (ちくま文庫)/夏目 房之介 ¥509 Amazon.co.jp 手塚治虫が特別好きなわけでもなく、マンガ自体ほとんど読まない。知らない。著者、夏目房之介(夏目漱石の孫)も、知らない。それなのに不思議と興味を持って手に取ってしまった。そのコ…

小さき者へ

有島武郎『小さき者へ』6歳、5歳、4歳の息子を遺して、妻は結核により他界。その息子たちに宛てた有島武郎の壮絶なメッセージです。私の父がこれを読んでたらいいな・・・と、思うのと、きっと読んではいないだろうけど。読めばきっと救われたのではない…

男女の怪

池田利代子さんのエッセイは、私の心の肥やしで、彼女の描くマンガのように瞳を輝かせながら読んでいるのだけど、その中で唯一『恋愛論』だけは、つまらん!いや、つまるも、つまらないも、恋愛のページだけはすっとばして読んでいるのだから、完全なる私の…

せめて一度の人生ならば

池田理代子『せめて一度の人生ならば』人生がたった一度しかなくても、だからと言って頑張れるわけでもない私には痛すぎるこのタイトル(-"-;でも、この本好き私の叶えようともしなかった夢が満ち溢れてる。好きすぎて付箋だらけで、付箋の意味がなくなってし…

キャッチャー・イン・ザ・ライ

キャッチャー・イン・ザ・ライ/J.D.サリンジャー ¥1,680 Amazon.co.jp 村上春樹訳の『ライ麦畑でつかまえて』若い頃にライ麦畑は読んだけど、ほとんど記憶がない。内容に記憶はないけど、インパクトがなかったわけではない。多分、あらすじ的には何もないか…

異邦人? カミュ

昨日、『続く・・・』と意気込んで書いたものの1日寝てしまえば、そんなに書くほどのものもないような(笑)ともかく、この物語だけでなく、世間と少し違う者は異端視され、蔑視され、そのことで余計口を閉ざし、社会の隅に追いやられていく。社会秩序とは、…