命名 田中一郎

『神』などという見たこともない存在を考えるからわからなくなる。

この際、

神じゃなく田中一郎さんと名付けよう。

絶対唯一、この世にたったひとりの田中一郎さん。

田中さんは、名誉会長です。

司会者「では、みなさんに田中さんがどういう人か話してもらいましょう」

まずは副社長の佐藤さんから見た田中さん像。

「田中さんとは契約によって結ばれています。契約さえ違えなければ、自分達を守ってくれます。

逆に、契約を守らないと怖ろしい罰が下されます。

だから私たちは田中さんとの厳しい契約を何よりも大事にします。

田中さんについては『旧約聖書』を読むとわかります。

田中さんのことは「たなかさん」と呼んでます。」

次に、専務の鈴木さんから見た田中一郎さん像。

「田中さんは、自分達を大きな愛で包んでくれています。

仕事が出来る人も出来ない人へも同じ愛で見守ってくれてます。

だから私はどんなに苦しい時でも孤独ではないのです。

田中さんのことについては『新約聖書』を読むとわかります。

田中さんのことは「タナカサン」と呼んでます。」

常務の吉田さんから見た田中一郎さん像。

「田中さんに関しての見解は、佐藤さんと鈴木さんとだいたい同じです。

でも田中さんは、もっと大切なことを私にだけ伝えてくれました。

社会生活、人間の営み全般にわたって田中さんは厳しい規則を説かれています。

例えばお酒を飲む事は理性を失うので禁止されてます。

田中さんのことは『コーラン』を読むとわかります。

田中さんのことは「tanakasan」と呼んでます。」

それでは最後にお茶くみの藤子さんの田中さん像。

「田中さんは会った事がないので、この会社にいるんだかどうだかわかりません。

田中さんがいてもいなくても、田中さんからお給料をもらってる感覚が0なのでどっちでもいいです。

田中さんは、謎です!だから興味津々なのです。」

最初が、ユダヤ教キリスト教

次が、キリスト教

その次が、イスラム教。

そして、無宗教な私。

倫理の教科書から得た宗教の違いを要約した。

これが精一杯。

多分宗教家から見たら間違いだらけで、腹立たしいこととは思いますが、

まったくの無宗教な私が西洋思想を想像するには難しくて、このようにしか捉えること出来ません。

別にAの神かBの神かで争っているのではなく、

神という象徴は皆一緒で、見解の相違。


神の本質で宗教が違うわけではなく、預言者(伝える人間)佐藤さん、鈴木さん、吉田さんの違い。

それなら、さもあらん。だな。

三浦綾子は神は認識の対象でではなく、信じる対象だという。

なるほど・・・

多分、考えて、学んで、納得出来るもんじゃないんだ。