記憶力?

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス)/池谷 裕二
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結果から言ってしまえば記憶力増強には、

刺激のある生活、バランスのとれた栄養、ランニングなどの軽い運動、記憶後の6時間の睡眠が大切。

逆に低下させてしまうのは、

ストレス、過度の飲酒、ある種の薬物。

と、まぁ、驚くことのない基本的な生活ですね(笑)

夢をみながら記憶は整理、熟成されていくので睡眠は大切です。

ネズミが夢をみるというのも、初めて知りましたけど。

ネズミがどんな夢みてるのかも、知りたいけど。

私は、本の中の重要な箇所は、ページを折って、アンダーラインを引いてます。

で、読み終わってすぐ、そのアンダーラインだけ読み直します。

15分もあれば出来ます。なんでこんなとこにアンダーライン?って思うこともシバシバありますが。

で、本はそこだけが大切かというと、

こういうネズミの実験の話とかが、とても面白いのです。

面白いから、そこで感情が動いて、ネズミと関連して、大切な事柄が憶えられていく。

キーワードはネズミ。

これが大人の記憶の基本のようです。

たとえば

『神経信号は電気、ナトリウムイオン』←これだけでは何も面白くないし、記憶にとどまらない。

でも、人間は進化の過程で、もともと海にいた。

だから都合のよいナトリウム(塩)が選ばれたのだと、

関連づければ憶えられる。

しかも目より耳からの方が覚えられる。

これは、この前養老先生の『耳の構築』のところでも言ってたし、

映画アマデウスモーツァルト)の監督も言ってた。

映画では、耳(音楽)の方がインパクトが強いので、必ず映像に1つはインパクトのあるモノを入れると。

大人になれば、自分の引き出しに様々な経験が入ってる。

それとリンクして憶えられるのが大人の利点に思います。

ただ、年月たつうちに、その記憶が曖昧になっていく・・・・

そのうちに、(ネズミの夢と海水と耳とモーツァルトがなんだっけかなー)状態になっていく。


人間の脳はコンピューターの脳に比べて、こうして曖昧です。

コンピューターは1度憶えたことは、忘れないし、曲げません。

それと比べると人間は劣るのですが、その柔軟さ、曖昧さによって、想像力、創造力が生まれてくる。

人間の脳は失敗するから、それを活かして成功を導くことが出来る。

脳の曖昧さが、人が何かを生み出せる証なのでしょうね。

曖昧ささえ大切。人間すごい。失敗を重ねて記憶は積み上げられていく・・・

憶える時には、それにまつわる想像力を働かせて憶える。

それと、まずは大局をみる。

これは重要ですね。

歴史なんて、切り取るとわからなくなっちゃいますもの。

ロザンの宇治原が、そう。

歴史の教科書をまずは最初から最後まで何度も読む。

まずは流れを知る。憶えるのはずっとあと。

数学は、問題、解き方、答えを全部暗記する。問題集を解くのはそのあと。

国語はやらない。新聞を読む。

英語は、英単語は覚えない。憶えても出ない方が多い。例文を憶える。

理科は同じ問題を何度も解く。

暗記は、書く、声に出す、歩きながら憶える。

多分身体をフルに使って憶えるのがいいのでしょうね。

以前読んだ『京大芸人』という本に、そのようなことが書かれてたように思います。

受験には受験の勉強方法がある。

優秀な人は、自分の想像力を使って、憶え方を知っている。知っているというより感じてる。

大局から細部が感覚でわかってる。

その点が一番優秀なのではないでしょうか。

ただ勉強しなさいと言われても、漫然とやるだけでは脳が受け付けない。

書く、声に出す、歩くを億劫に感じない、モチベーション、パッション、

そのエネルギーがすごいと感じます。


ネズミは、最初は音の違いがわからない。

教えると、ドとソの違いを憶える。

そうすると、次はドとド♯の違いを聴き分けられるようになる。

そうすると、ソとソ♯もわかるようになる。

これは、理解の仕方を記憶するそうです。

最初からドとド♯では、いくらやってもダメ。

脳はまず、理解の仕方を憶えるところから始める。

理解の仕方を記憶するということは、まず1つの科目を得意とすることが大切で、

あとは相乗効果のように他のものでも理解がいくようになる。

これは、わかる気がします・・・

数学やっていてわからない時は、他の科目、なんでも、やりやすいものをやる。

そうしていくうちに、

あれれれれ?さっきの数学わかった♪っていうことがあります。

国語をやると数学がわかって、数学をやると社会がわかって・・・・・・

これは、私大人になって自分で勉強してみて気付いたことです。相乗効果。

どの教科も、考えるにあたっての共通性を感じます。

脳も細胞です。記憶は分子の移動です。

細胞には細胞の法則がある。自然の法則に乗っ取って憶えさせる。

で、結局、記憶力は

努力、忍耐、コツ、そしてやる気!

と、まぁわかってて出来ないことです(笑)

でも、それがどういう意味でそうなのかが、科学的に理解出来ました。

「記憶術」「暗記術」の本は、ギリシャ時代からけっこうあったそうで、それだけ切実。

人間自身って・・・長い歴史でなんにも変わってない。

どんな理想を掲げても、変わらないものは変わらない。

人間は、科学でどんどん解明されていく。

それでも人間自体は、なにも変わらない。

それが人間の本質なのでしょうね。

ということで、私の記憶力も変わらないでしょうね。