足るを知る

この前出張から帰ってきた主人、
開口一番「狭くてもやっぱり家が一番いい。」と。
この家に不満抱える私は、主人の言葉にびっくり。と共にこの上なく安堵。
家が落ち着くというのは、もうそれですべてOKな気がする。
もう少し言ってしまえば、それがうちじゃなくたっていい。
傷ついた羽を癒せる場所、心安らげる場所がこの地のどこかにあってくれれば、
他がどれだけ棘であろうと、ノープロブレムに思う。
私はといえば、家に不満抱え、
だから山や川や鳥や本の中に逃げ込んでる。
私と主人は同じ家に住んでるのに、私は不満で主人は満足している。
これは主人が『足るを知る』人だからだと思う。
私はこの家が苦しくて仕方ない。出来るなら今すぐ引越ししたい。
こんな思い、主人がしていないのなら良かった。
私だけなら、私が我慢すればよいことだから。
2階の騒音さえなくなれば、私もこの家でよいのだけど。
ここは広さは、神奈川の家の1/3だけど、実際これくらいで充分。
キッチンが狭いというのはあるけど、やりくり出来る範囲だし。
身の程という点で、このくらいが私の身分相応だったと思う。
荷物も、ここに持ってきているだけで、ほぼ充分。
神奈川に置いてきた分は、無くてもいいものらしい。ゴミってことか
この前、隣の奥さん、上の奥さんと話して知ったことだけど、
ここは光回線も加入OK。ケーブルテレビも加入OKらしい。
引っ越してきた当初うちが断られたのはなんだったんだ?!
コチラに来て、それが一番ショックだったのに。
でも、主人にケーブルテレビ加入出来ることを話したら
喜ぶと思ったのに意外にも「見ないからいらないよ」と。
私ももう光回線いらない。ポケットワイハイで充分。
不便でないことはないけど、無ければ無いでもういいや。
今まで無いと生きていけないと思っていたモノたちも、
いざとなれば無いことにも慣れる。ということを知った。
コチラに来て色々な不便を経て、色々が削ぎ落とされ、
今は、なんだかとてもさっぱりした生活を送っている。
不便なことなど山ほどある。
だけど、不便も受け入れることさえ出来てしまえば気分もサッパリ。
『足るを知る』は、自分の相応を知るってことだと思う。