マイケルジャクソンの声
音律と音階の科学―ドレミ…はどのようにして生まれたか (ブルーバックス)
- 作者: 小方厚
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/09/21
- メディア: 新書
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音とは空気の振動で、その振動数を周波数といい、国際的に440HzをA(ラ)としている。
(好みとしては、今、もうちょっと上がっているのかもしれないけど)
この本は、音という形の無いもの、目に見えないものを、表や図形を使って、数学的、物理的観点から掘り下げてます。
ページをめくるたび、世界が広がっていって、胸がいっぱいになる。
この本にあるように、共鳴、倍音から考えると、
人の声の音も倍音、共鳴で成り立っていて、周波数比(数字)がシンプルなほど、美しくハーモナイズするということか。
私は、マイケル・ジャクソンの声の響きは、人間として別格だと感じるのだけど、
シンプルな周波数比の倍音がいくつも重なり合っているってことなのかな。
物事はシンプルがいいね。
マイケル・ジャクソンの声は、無限な周波数の中から偶然が積み重なった奇跡といえるのかな。
この曲の声、特に好き。
聴いてるとガラスのように繊細な喉に思うけど、他の曲聴くとまた様々で、
男性のようにも女性のようにも様々な楽器のようにも聴こえてくる。
彼の話している声を聴くと、しゃべるだけで声を傷めやしないかと、なんだか痛々しく思えちゃう。
前にインタビューで、
「木から葉が落ちるように僕の手に歌が舞い降りてくるんだ。」と言ってた。
曲を作ろうとして作っているのでなく、空から降りてきた宝石を拾い集めて曲にしているんだな〜って思った。
その彼にしか感じられない情景を話す時の表情は、恍惚として、マイケルはやはりあのままなのです。
力が入っていたら、あの声は出ないと思うし、同様に曲作りにも力が入ってない。
自然体。
宇宙から50年間だけ奇跡の命を吹き込まれ、また宇宙にかえっていってしまった。
思うのだけど、
彼はすごいレベルの高い所でやっていて、
でもパフォーマンスとして音楽はひとりで出来るものではなくて、
彼のレベルが高すぎて、周囲が彼を満足させられないことも多々あったと思うんだ。
微妙なハーモニーの感触とか。
その辺のジレンマを思うと痛々しい・・・
レベルが高ければ高いほど完璧目指すから、周囲との折り合いを心に抱えてたりしたんだろうな。
マイケル・ジャクソンを特別好きだったわけじゃない。
フレディ・マーキュリーは、好き好き。大好き。彼も45年の特別の命を授かって地球に降りたひとり。
彼ももって生まれたものは大きいとしても、才能はインドで培ったのかな・・・?
インドやイスラムの民族音楽は、1オクターブに12音階でなく、20?30?あるらしい・・・・・
その中のいくつかを使うみたいだけど。
コーランに音に馴染めないのは、チューニングの妙なのかも・・・と、思ったり(笑)