岩波ジュニア新書 フランス革命
キッチンとリビング半分ワックスかけ終了。
ピカピカ☆
今乾かし中。
お天気もいいし、風もほどよくあって、ワックス日和。
あっ。
なんだか寒いと思ったら、窓全開で半袖Tシャツのままだった。
動いていたら暑かった(笑)
もう右腕パンパン。お箸も持てない。
あと残り半分も今週中にがんばらねば。
Amazonで朝注文したら夕方には届いた。
この本の中の人たちが自由を求めて命を投げ出したことを思うと、その皮肉さに心がヒリヒリする。
良い世の中にしようと立ち上がった大衆の多くは字を読むこともできず、
立ち上がっても、自分たちがどう動いていよいかわからず暴挙に出るしかなかったのかもしれない。
自由とは、モラルを与えられることでもある。
今、ボタン押すだけで、その場でお金も払わず、配送料もかからず、欲しいモノがすぐ手元に届く。
こんな経済はどこか歪んでいて、どこかに無理があって、どこかにしわ寄せがくる。
遠くにあるモノが近くなって、近くの人間が遠くなった。
この岩波ジュニア新書は、優れたものが多い。
子供だけでなく、大人にも読んで欲しい。
この本の中のフランス革命は、中江兆民のいう『きちがい病院』とまでは見えない。
フランス革命で戸惑いを覚える部分は多分誰もが同じで、
そこを図解で説明されているので、綺麗にまとまっている。
不思議なもので、まとまってしまっていると、なんだかフランス革命らしさが無い。
先に読んだ本のグジャグジャ感が、フランス革命そのものを感じさせてくれるもので、
コチラは、それを理解させようとしている。
普通大人の本は、読めばあとは自身で考えるものだけど、
ジュニア用なので、
フランス革命から我々が考えなければならないこと、何かを感じて欲しいこと、
そこに重点がおかれ、それが素晴らしい文章で綴られている。
『社会とは、人間である』
このことは私も強く感じたことなので、著者がいうようにそこを感じ取ることが出来て良かったと思う。
そしてやはりロベスピエールの『権利のうちの第一のものは、生存する権利である。』
この言葉がものすごい重さをもって押し寄せてくる。
自分の正義を信じ抜くことが他人への寛容さを失うことの悲しさ、残酷さ。
ロベスピエールという人は研究すればするほど奥が深いと思う。
この複雑怪奇なフランス革命を、本来わからなければ私も図にしてでも理解しなければいけなかった。
大人なのだから。
でも、こんがらがったことを、バラして思考するということは、脳がとても億劫なのだ。
子供の時はテストがあるので多少はやらざるおえない部分があったけど、
大人になると避けて済んでしまう。このようにすぐ、あんちょこに頼る。
歳とって脳が衰えるというより、使わないでいたらどんどん錆びて使い物にならなくなった。
「わからない時はまず図にするんだよ」と、去年友達から教わったのにな。
読んで、書き出して、考える。
どこの子もやってることだ。
答を導き出そうとする意志が大切で、答を知ることが大切ではないのに、
この本を読んで理解が進んだ途端、自分が虚しくなった。
いっそ、わからないなら、一生わからないままで考え続ける方がいい。
こんな大人が大人を自負してもなぁ・・・
人間の偉大さは、自分が悲惨であることを知っていればいるほど、それだけ大きいのである。
樹木は、自分が悲惨であることを知らない。
たしかに、自分が悲惨であることを知るのは悲惨であろう。
しかし、人が悲惨であるのを知ることこそが偉大なのだ。
すべてこういう悲惨そのものが、人間の偉大さを証明している。
最後の章で、著者はこのパスカル(パンセ)の言葉を借りて歴史を学ぶことの意味をこう述べている。
歴史の中に生きた人間たちの偉大さと悲惨さを知って、それに共感し、感動する。
フランス革命の偉大さと悲惨さを通じて、人間の偉大さと悲惨さに思いをめぐらせて欲しい。
この本は最初に『レミゼラブル』の話から始まる。
誰でもが知っているお話のその奥を探る。
そして最後にロダンの遺言の一節で締めくくっています。
君たちの先人たる大家たちを、心を傾けて愛したまえ。
フェイディアス(古代ギリシァの彫刻家)の前に、ミケランジェロの前に、自分の頭を垂れたまえ・・・。
しかしながら、君たちの先輩を模倣しないように注意したまえ。
どんな大家も盲従することを禁じるものは、伝統それ自体なのである。
多くの若者がこの本を手にしてくれますように。