李氏朝鮮王朝

歴史物語 朝鮮半島 (朝日選書)/姜 在彦
¥1,404
Amazon.co.jp 李氏朝鮮王朝の後半。 秀吉の朝鮮出兵(倭乱)が終息し国内の立て直しをはかる間もなく、今度は明から清への動乱に巻き込まれる(胡乱) 南からの侵略が終われば、次は北。気の毒としか言いようがない。 戦争前に170万給(キョル)以上あった農地は、54万給(キョル)まで減ってしまった。 日本は過去に、外国から全土を蹂躙されたことが無い。 地上戦があった沖縄と、本土の戦争の感覚とはまったく違う。 米兵が沖縄に上陸、南へ北へ侵攻してゆく。 逃げ惑う住民。 沖縄全土侵略され、焦土となり、逃げる所もなくなり、集団自決をする。 追いつめられる日々、どれほど怖かったか。 朝鮮半島は、そんな思いを何度もしている。 敵国が村を焼き払いながら侵攻してくる。 朝鮮の産業の基本は勧農。 『農者天下之大本』 国を支えているのは農民であり、農業の疲弊は国家の衰退に直結する。 しかし、倭乱、胡乱により耕地は荒廃。 本当にひどいね・・・ それでも、その後日本とも清とも外交は正常化するのですが。 李氏朝鮮には『崇明排清』(清は卑しむべき夷狄であり、滅びた明を慕う)が依然としてあり、 清と外交や文化の面で障害となった。 その時代の清は西洋から天文科学など取り入れていたのに、李氏朝鮮実学を学ぼうとはしなかった。 勿論それに反対する人たちも出てくる。 『たとえ夷狄であっても、われわれより優れたものがあれば、謙虚に学ぶべきである』 そういう思想をもった人たちも出てはきたが、 「小中華主義」の思想を変えるには至らなかった。 儒学と反する西教(カトリック教)のみならず、西学(科学)までも否定、 西洋研究の欠落が朝鮮の近代化に決定的ダメージを与えた。 19世紀に入って倭夷や洋夷の先進文明から学ぶという思想が普及していたら、 朝鮮半島の近代は変わっていただろう・・・ 西教の弾圧でフランスが攻めてきた。アメリカが攻めてきた。それでも李氏朝鮮は負けなかった。 朝鮮強いねー(笑) 朝鮮の強さが少しわかってきた。 彼らはまず、自分たちが非常に不利であることを知っている。 常に不利な戦いを強いられてきた。 だから、 国の守り方を知っている。彼らには守りしかない。 守って守って、相手が疲れるまで屈しない。 『洋夷が侵犯したのに、戦わざるはすなわち和することである。和を主張することは売国である。』 日本とは全然違う・・・ 日本はビビリまくったからね〜(笑) 一気に明治維新となり、開国して、西洋化した。 それが、 反洋夷→倭洋一体論(西洋化した日本と西洋は一体)→反日運動となる。 李氏朝鮮の後半期というのは、 日本の2度の侵攻、清の2度の侵攻と必死に戦い、そして終息。 国民が貧困にあえいでいるのに、 国内は思想の派閥争いで王朝がまともに保てず、衰退していく。 頭に載っかている儒教がいかに重いものか。 明が倒れて清となり、夷狄(野蛮人)としてきた清に臣下の礼をとらされることになった。 こんな屈辱的なことはない。 ここで中華思想に歪みが生じた。 そこで現実を受け入れることが出来れば良かったのだけど、 明が倒れたことで、朝鮮こそが中華の後継者であり、中華(世界の中心)である! と思ってしまう。 世界地図も朝鮮半島を大きく表記してしまう。 自分を過大評価することで、他から学ぶことをせずに清からも日本からも遅れてしまう・・・ それが悪いとも思わないですけど、なかなか苦労しますね。 さて、ようやく第七章朝鮮の近代に入ります。 まぁー読みづらかったこと(笑) でも、この国のことがほんの少しわかったかな〜。 学校では習ったかな? 歴史の最初の部分の高句麗新羅百済任那しか覚えてない。 そういえば、 高句麗(コグリョ)、百済(ペクチェ)、新羅(シルラ)、高麗(コリヨ)、朝鮮(チョソン) と、言うのですね。 こうくり、くだら、しらぎ、こうらい、ちょうせんと言うより、響きがいい。 今日は、朝ごはん食べながら『空から見る世界遺産』というのをみた。 たまに、こういうまったく違う景色眺めるっていいね〜 心に新たな風が吹く。 どこもすごい!全部行ってみたいけど、 特に黄山(中国) 私は黄山へ行ってみたい。 やっぱり、山が好きなんだろうな〜。黄山で仙人になりたいうにょーん 仙人は無理か。仙人の弟子になりたいうにょーん ああゆう所をみてしまうと、中国には絶対勝てないと思ってしまう・・・ 中国って広大で、多民族で、だから国を造るには相当な時間がかかる。 日本のようなわけにはいかない。 何万年もかけて、それこそ亀の歩みでゆっくり造っていくしかないのではないかなー。 今の中国の在り方が良いとはまったく思っていないけど、 あれだけの土地と人を導いていくには、やはり本当の意味で自由になるまでには、 国の管理が必要に思うし、発展を急げば弊害が出てくる。 あの国を変えるには時間がかかる。 例えば、植物を植えるには、土づくりをしっかりしないといけない。 綺麗に花を咲かせるまでには、相当に手入れが必要で、下準備を怠れば、 ひょろひょろ〜っと茎ばかり伸びたり、わずかな花しか咲かない。 その代り下準備にゆっくり時間をかけると、より良いものが出来るはず。 土地もある。人もいる。 土台に儒教という、いいんだか悪いんだかわからないものも持っている。 なんでも持っているのだから、他に迷惑かけたらダメだ。 偉大な国は、小さくて力の無い国を守っていかなければいけない。 私は、どうしても世界を主導していく国というのが必要だと思っている。 だけど、 力をもつと奢ってしまうのが人間だし、民族だし、国で。 特に今成長を続けている中国は益々増長していて、ホントこれから先を考えると 気分が鬱々としてくる。 だけど、もし、もしも、そんな中国が中華思想(自分たちが世界の中心である)を捨てられた時、 世界の中心になれると思うのだけど。 中国がそうなるにはあと何万年かかるかわからないけど・・・ そうなれば、私は中国主導で良いと思っている。 3万年くらいたてば、変わるかな。 100万年くらいかな。 その前に氷河期とかきて、世界は凍結しちゃうかな。 ともかく、チベットウイグルのことを思うと、中国政府には血も涙もないのかと。 ホントに、チベットウイグルにもう少し配慮してくれれば、 他から尊敬を得られる国になるのに、悲しい・・・