自己陶酔


布団の中まで風のうなりが聞こえてきた。

(これでは庭仕事は無理。今日は絶対ゆっくりしよう。)そう心に決めてもうひと寝入り。

目が覚めたら8時、すでに主人はいなかった。

黙って仕事に行ったらしい。

私の横で犬もイビキをかいている。

この子もお見送りしなかったのかな。それともお見送りしてまた私の布団に潜りこんできたのかな。

よく寝た。

庭に出てみると、枯葉がすごい勢いで道路を走っている。

ゴミも走ってるけど、こんなでは掃き掃除も出来ない。

近くに桜の木は無いと思うのだけど、庭に花びらのお裾分けが舞っていた。

雨は降っていないので綺麗なままのピンクの花びらが庭にまかれていて嬉しい。

風の産物はサクラ貝のよう。

あれ?サクラ貝が、桜の花びらみたいなのか(笑)

今日はゆっくりすると決めたので、30分ほど部屋から庭を眺めていた。

自己満足でしかないのだけど、庭の模様替え、嬉しくて嬉しくて。

今まで横一列だった庭に奥行と高低差の立体感が出た。

いや、まだ出てない。

初めて植えた樹木は、今はグランドカバーの草と、高さがたいして変わらない(笑)

数年後に立体感が出る予定。それを想像して嬉しくなってしまう。

眺めていたってグングン伸びるわけではないけど、

何も変わらぬその光景を眺めていることが飽きない。

ひとから見ればどうってことないのだけど、私には宝物の空間。

庭仕事も4月中にはひと段落すると思う。

手がずいぶん日に焼けた。

軍手しているのだけど、焼けるなー。

でも手に日焼け止め塗って、その上に手袋して、その上に軍手をはめて、

なんて、そんなまどろっこしいことをしてまで畑仕事したくない。

『はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざり ぢつと手を見る(石川啄木)』

(笑)

この頃焼けた手をじっと見ることが多い。

焼けてない時は見なかったのにね。

で、私頑張ってるな〜って。

稼げないことに頑張ってる自分が健気で、けっこう自己陶酔してたりする(笑)

啄木さんは、何を思ったのかな。

俵万智いわく、

実際の啄木は

『はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざり 借金をする』だったという(笑)

アハハハハ

ダメじゃんねぇ。

啄木は、本当は小説で身を立てたかった。

なので短歌は精進して書いていたわけでなく、

自分に酔っている自分を、さらに冷ややかに見つめる自分、

そんな目で短歌を書いたんじゃないかと推察している。

なるほどなぁ〜。ただ素朴な句に思ってたけど、万智ちゃんの推理面白い。

そうだよね、

ただ努力が報われないなー、それでも頑張ろう!と文字そのままじゃ標語ですものね。

私みたいに自分の焼けた手を見てただ酔っているだけでは凡人で、

かといって、短歌に一刀入魂でなく、小説に精進している分、力が抜けたところで

自分を省み、短歌に本当の姿を写しとっていたのかも。


お昼は米粉を買っておいたので米粉のピザを作ってみた。

米粉は初めて扱うので加減がよくわからない。

『伸ばしても切れないくらいに捏ねる』と書いてあったけど、

いくら捏ねても伸ばせば切れるよ?

15分くらい捏ねてみた。腕疲れる(笑)

生地を寝かせている間にトマトソースを作って、220度で20分。

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モチモチして周りはカリカリ、ボリュームある生地になった。

お砂糖の分量がちょうどいいなー。粉150gに砂糖8g。この生地美味しい。

明日のお昼に残り半分食べる。1日たつと、どうかな。

次回はクリスピーにしてみよう。

ハーブティーは、

レモンバーベナステビア、ペパーミントの葉を5枚づつブレンド

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茶こしのペーパーに入れてお湯入れて4、5分蒸らして出来上がり。

同量だとさすがにステビア甘すぎた(笑)

次回は、レモンバーベナ3、ステビア1、ペパーミント6くらいの割合にしてみよっと。

自分のために、自分の好きな料理をするのは手間に思わない。楽しい。

誰かに「作って」と言われたら面倒に感じてしまうけど。

結局、自分のやりたいことを毎日やっている私。

何をしていても贅沢に思える。


ERを久しぶりにみた。やはり面白い。

「どのような答を出そうと、それが絶対正しいのよ。」

妊娠して、産むか堕胎するか迷っている女性への医者のセリフ。

哲学的だ!

彼女は母親と弟が精神疾患をもっていることで遺伝を恐れていた。

時間と共に、事情も心も変化する。でも、その時に出した答えが、その時の最良の選択なのだと思う。

『出した答えは絶対正しい』

なにひとつ後悔することはない。その時はその選択肢が最良であったのだから。

アメリカのドラマの面白さは、日本には無い哲学だからだと思う。

そういう考え方もあるのだと、自分の中の選択肢が増えることは生きるのが楽になる。

一方では、

15歳の少女が妊娠する。

クリスチャンの両親は、子供は神の授かりものと信じ堕胎を認めない。

でもレイプされて出来た子だったのだ。

それを聞いても親は、堕胎の選択肢はもっていない。

神に背いて幸せなど無いという考えなのだと思う。

少女は、産む選択肢しかもたされていない。でも本当は堕胎を望んでいた。

医者は、

親に内緒で流産促進剤を少女に施術した。

医者もクリスチャンだった。

でも「自分は宗教や自分の思想で医療行為はしない」と、15歳の少女本人の意志を尊重した。

あとは促進剤により、流産するか、しないかは、神に任せる・・・ということになるのだと思う。

実際、アメリカでは中絶を認めない人たちは大勢いる。それが選挙にも大きく影響する。

こういう話は現実によくあるのではないかと思う。

普段午前中からテレビをみるなんてことは無いのだけど、テレビもみれば面白い。

今日はジョギングもサボリ。

それでも1日はあっという間。

1日ダラダラしてしまって、もったいなかったとも思うのだけど

でも今朝は(1日ゆっくりしよう)と決めたのだから、多分これでいいの。

ダラダラした中でしか得られないものもある。

『出した答えは絶対正しい』自己陶酔のいい1日だった(笑)