自分のままで


栗原類はネガティブモデルと言われているらしいけど、

この前読んでいた藤原正彦の『遥かなるケンブリッジ』の中で、

イギリス人はネガティブで、若い人でもネガティブです。と、あった。

栗原類はイギリス人とのハーフらしいので、ネガティブが当然かも。


彼らは大英帝国の成れの果てを知っている。

自由競争に希望をもち領土を広げその結果、何が残ったか。

だから、俗悪な勝者より、優雅な敗者を選ぶ。

東ドイツは壁の向こうの自由を夢見ていた。

でもいざ壁がなくなってみると、自由であることで格差が生まれ、

自由競争の下で情緒や道徳が失われていく現実をみた。

日本も敗戦でボロボロになったところから、がんばってがんばって

ふと今我に帰れば沈没寸前。

自由経済とは、みんなががんばって、みんなでハードルを上げていく世界。

コストを0円にするわけにはいかないので、

サービスという名の過剰労働で、身体も心もクタクタになり日本中が病んでいる。


ダイソーの社長さんの言葉の、肩にもどこにも力が入ってないところに和む。


・私はどうしようもないただのオッサンです。

・私はインターネットも分からないし、時代遅れな人間ですから。

・お客様はよう分からん。

・そもそもダイソーなんて底の浅い商売ですから。

・経営計画、戦略、そんなもんないです。目標ないです。

・人間は、先を見通す能力なんてないんです。

・6年ぐらい前まで「ダイソーはつぶれる」という確信を持っていました。

・急成長してきたセリアや、キャンドゥのおかげで「潰れるかもしれない」と思えた。

 その危機感があったから持ち直すことが出来た。

・生きるということは、基本的に楽しいことではありません。

・良いことはもう起こらないかもしれないけれども、生きることに感謝するしかない。

婆が姫に、ネコがライオンに、見せるような今の社会で、

このオッサンは、ただのオッサンでいてくれる。

ありのままの自分で生きてる。

そんな思考が、なんでも100円の発想を生んだと思う。


ビリージョエルは、アルコール依存になったり、鬱病で入院したり・・・・・

それでも、やっぱりビリージョエルはビリージョエル。

喜び悲しみ、すべて味わうと、人はこの表情とこの歌声になるのだろうか。

装うものは浅はかだ。内面から出る魂には涙が出る。

honestyは、友人も恋人も得ることは容易いが、真実を得ることは・・・

みないな歌だったと思う。

ポジティブもネガティブも、私はすべて自分のままでいたい。

自分が自分であることを幸せに思う。