キャタピラー

寺島しのぶ主演『キャタピラー』の先行上映会に行ってきました。

(2010年 第60回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞受賞)

とにかく最初から最後までエグイ映画でした。

私、途中で気分が悪くなるほどであせあせあせ

監督はこのエグい映画で、戦争のエグさをダイレクトに伝えようとしたのだと思います。

戦争から戻った夫(大西信満)は・・・・・

顔が焼けただれ、両手両脚を失い、耳も聴こえず、しゃべることも出来ない。

その姿で性欲と食欲だけが旺盛な夫。

村ではそんな夫を「軍神」と崇め、妻(寺島しのぶ)も「軍神の妻」を必死に演じる。

妻は必死に耐え応えるが嫌悪感も拭い去れず、次第に夫を性の玩具とし、犯し、殴り、

そして「こんな姿になったのは貴方のせいじゃない・・・」と言い抱きしめる。

そんな夫も、戦争中に中国でレイプをしていた・・・

この映画に

救いは無いです。最初から最後の音楽まで救いは無いです。

私は救いの無いものは苦手です。

でも

その救いの無いものが戦争なのだと、

監督さんは訴えているのです。

映画が終わったあと

若松監督、寺島しのぶ大西信満3人の舞台挨拶、質疑応答がありました。

トークは和やかで、楽しい時間となりました。


藤子のブログ

カメラパチリ。寺島しのぶさん綺麗!

女優さんは姿勢も美しい。膝小僧も美しかったどっきゅん

藤子のブログ

カメラパチリ。大西信満さん、イイ男だどっきゅん

夫役の大西さんが、

四肢の無い身体で、壁や床に頭を打ちつけ、床に血を垂らしながら、土間を這いずり回るシーンが

あるのですが、血のりでなく、本気でやった本物の血だったそうです。

そのシーンはあまりに壮絶で、迫力があって、

監督さんもカメラさんもその演技に驚きながらも必死でカメラを回したそうです。

それを呆然と眺める寺島さんは、歌いながら笑い出す・・・というそれは台本に無い演技になったそうです。

Sexシーンも暴力シーンもすべて生々しく人間の本性剥きだしで、

(もうやだ・・・もうやだ・・・)ずっとそう思いながら観てました。

ドンパチの戦争より戦争の恐ろしさが伝わってくる。

そんなエグい映画でした。

最後のトークが無ければ、かなりしんどいものになってました・・・

監督さん、スタッフさん、俳優さんに脱帽です。