東京地検特捜部


猪瀬都知事にメスが入った。

東京地検特捜部のターゲットが、徳州会だったのか、

政治家をターゲットにした徳洲会叩きだったのか、よくわからないけど。

政治資金なのか、個人の借入金なのかは、

お金は紙切れで、大人が見ても子どもが見ても紙切れで、

そこに意味をつけるのは解釈の問題で、解釈の枠を出ないのがお金です。

黒ととるも白ととるも舌先三寸、いや違う、胸先三寸なのではないかな。

猪瀬知事の著作『日本国の研究』。

この本は、今の日本国の借金がいかにして出来たか。

借金は自然発生的に出来たものでなく、何者かが作ったもので、

日本の行政のからくりを徹底的に暴いたもので、

暴くには、憶測でなく、すべて数字で論証しなければ説得力はなく、

国政の闇を暴くことは誰もがやりたいと思っても、

その量、その厄介さを前に、誰も手を出せずにいた。

それを「いつから、誰が、どんな形で。」がしっかり調べ上げられていて、

これは猪瀬知事の偉業で、他の誰も成し得なかったこと。

なので、

今回、このような単純な失態(?)を犯したことが、私には理解しかねてしまう。

国のやり方なんて、百も承知だと思うのだけど、

『李下に冠を正さず』疑われやすいことは、未然に防ぐ。

何故、こうも疑われやすいことをしてしまったのか、

印税もあるし、お金が無いわけではないと思うのだけど、

未知の選挙に対する不安があったのかと勘ぐってしまいます。

でも、お金の用途より『ブラックな人からお金を借りた』

世間はそれだけでアウトの判定をするもので、東京地検特捜部にしてみれば、

まずこういった風評作りが大事で、

世間に対して悪人だから捕まえるんですよというアピールが大きく作用すると思う。

(あっ・・・白と黒で表現してしまうと、ブラックとは黒人差別からきた表現で、

私が差別容認者と思われてしまいますね。)

東京地検特捜部と警察の違いは、

東京地検特捜部は、被害者の訴えがあって動くわけでなく、独自に捜索が出来る。

そこにはどこからかのリーク、なんらかの意図があると思います。

東京地検特捜部は『この人は社会的に裁かれるべき』という観点で動いているようにみえます。

罪を憎んで人を憎まずという言葉があるなら、その逆で、

罪を裁くというより、東京地検特捜部は、結果的に人を裁く印象です。

なので、

ターゲットがいたら、

埃の種類より、埃さえ出れば犯罪者のレッテルが貼れるわけで、

ホリエモンの「風説の流布」という罪名も、

解釈一つで、有罪にでも無罪にでも、どっちにでもなるようなもので、

でも、国民の前に結果として表れたのは『有罪』という犯罪者のレッテルで、

私はホリエモンは好きではないけど、好きでない私でも、あの裁きには疑問を感じてしまう。

国民は、罪を有罪と認識したのではなく、有罪になったことで罪と認識したのではないでしょうか。

あの時、司法側が叩かれてもおかしくなかったのに、そうはならなかったのは、

残念ながら、あの時ホリエモンの風評が芳しくなかったということでしょうね。

私の推論ですが、ホリエモンがしたことは、合法的なマナー&モラル違反で、

司法は、それを逆手にとって、非合法すれすれなやり方で有罪とした。

これは私の勝手な憶測にすぎないですけどね。

あれ以降日本の経済がガタガタになったのは、結局は見せかけの経済でしかなかったからでしょうね。

司法は、解釈。

以前は、殺人を犯しても複数人でなければ、死刑にはならなかった。

でも今は事件の内容が考慮されるようになり、被害者が1人であっても、死刑の判決はありうる。

死刑に相当するかどうか、あるいは、有罪か無罪かの判断は解釈です。

国民からの見た目は、

法治国家ですから、裁判が絶対で裁判の結果から判断するのが当然ですけど、

東京地検特捜部に目をつけられたら、解釈一つで、白が黒になってしまうこともある。

そして、それは、世の中が望んでいる結末でもあるということが、大きな要因に思います。

ところで、

うちは父が死んだ時にすぐ銀行口座解約、貸金庫は口座引き落としなので、

父が借りていた貸金庫も私の名前で借り直しました。

うちの貸金庫には、どう詰めても5千万円など入らない(笑)そんな現金もないですけど。

震災以来貸金庫は予約待ち状態で、解約したら当分借りることが出来ないと銀行の人から言われました。

猪瀬知事も奥様が亡くなった時点で貸金庫はすぐ解約するのが妥当だったのではないでしょうか。

現金5千万が貸金庫にあるって、どう考えても不自然で、

(足がつかないようにする意図?)と疑われても仕方ない。

ただ、

5千万もの大金を無利子・無担保で貸すのはおかしいっていうけど、

私がもしそれだけの余裕があって、これから都民のために努力してゆくというなら

無利子、無担保で貸すと思う。

『日本国の研究』という本を読むと、これだけ調べるのに、どれだけの年月と経費がかかったのかなと

どんな犠牲を払ってもこれからの日本のために、

霞ヶ関のからくりを暴かなければならないという強い信念がなければ出来ないことで、

この人にならと、そこに敬意を払って無利子、無担保でお金を貸すのは私は人情としてありに思う。

お金が投資や運用というのが前提の世の中に、いつなったんだろう。

人にお金を貸すということは、信頼と情で成り立つと考えるのは

世の中では本当に通らない話なのかな。

ただね、

自分が知事になろうとする身で、公的な身分の人間ならば、

誰の言葉だったかな『お醤油の1つも貸し借りはしてはいけない』と奥さんに言った。

高橋是清?だったかな。忘れたけど、

それが『李下に冠』で、公的な身分の人間は自分もそして家族も疑われるようなことは避けなければならない。

これをおろそかにしたのですから、世間から疑われても当然でしょうね。

私は報道は一切テレビでみていないので、まったく様子がわからないけど、

これからどうなるのか、

というより、国がどういった方向へもっていこうとしているのか、気になります。

猪瀬知事は個人ですけど、それより巨大な権力をもつ東京地検特捜部の方が興味深いです。