決闘


『決闘』

この作品すごく面白かった。

今までの流れと違うかと思ったけど、同じなんだろうなぁ。

決闘を読んで、つくづく感じる。

自分の読解力の無さが悲しい。

ゴリ押しでなんとか最後まで読んだけど、ハテナマークがいっぱい。

それでも、この物語が好きなのは、話が騎士道だから。騎士道好き。

海外の小説の読みづらさは、慣習の違いが肌でわかっていないからで、

騎士道の決闘のシステム?もわかってないから、わかりづらかった。

女性が、あらぬ疑いをかけられたとして、

無実を証明するために、ナイトを要請し、疑いをかけた相手と戦ってもらう。

戦いに勝てば無罪、負ければ火あぶり。

ってこと・・・?

そんなバカな・・・

って思うけど、そんな感じなのかな。

女性に代わって決闘するナイトも大変だね。

大変というか、負けたら死ぬのだろうから、

武士道とはまた違った大変さだ(笑)

日本にも仇討ちはあるけど、

こういう無実の証明の仕方というか、法廷は無い。

ここには、神の存在、神の裁きがかかわっていると思うのだけど、

そういえば、クライストの作品、どれも神の裁きについて書いてあるんだなぁ。

中世ヨーロッパをもっと知りたいなぁ。

もう1つ、『聖ツェツィーリエあるいは音楽の魔力』

この物語も、宗教のお話で、

私はもしかすると、クライストを間違って読んでたかな。

だんだんわからなくなってきた。

クライストは、神の審判をどう捉えていたのか。

この物語だと、いわゆる神がかりというか、

教会を打ち壊そうとしていた4人の兄弟が教会から流れる音楽を聞いた途端、

地にひれ伏し、狂ったように神を崇拝するようになる。

崇拝はよいけど、完全に自己を失ってしまっている。

私から見れば廃人同然だけど、本人たちがそれで幸せそうなら良いのかな。

これも神の仕業としたら、

神、やりすぎ・・・・・

と思える(笑)

クライストは物語の中で多くを語らない。

心理描写もほとんどなくて、訓示的なものもない。

まるで、神みたいだね。

何かを提示するだけで、それ以外は語らない。

チリで大地震が起きた。

罪人2人は奇跡的に助かった。でも結果、民衆に殺された。

神の審判がどうかでなく、それによって起こったことを淡々と書いている。

地震というと、どうしても東北の大震災を思い起こす。

地震が神の裁きとは1ミリも思ってはいないけど、

放射能漏れという、それまで1ミリも考えもしなかった事態を引き起こした。

地震が無ければ、放射能漏れが無ければ、原子炉の危険性は今も考えもしなかったこと。

もしかすると、

起こっていないから気づかないだけで、

大きな間違えを抱えたまま知らぬ顔で毎日過ごしていることって、

まだまだあるんだろうね。

起こった出来事には意味も掲示もないとは思うけど、

起こった出来事によって、さらに起こること。

どんな連鎖が起こるかはわからないけど、

物事はそれだけでは終わらない。

そこに神の意志があろうとなかろうと、それは考えてもわからないことで、

意味を後付けしていくのは、人間であるということ。

『決闘』をもう1回読んでみよう。もうちょっと理解が進むかな。

クライストの物語は、難しいわけではない。

むしろ簡単だと思う。

短かいし、余計なこと書いてないから、スラスラ読める。

でも文字になっていないことが、いっぱい詰まっていて、

あーでも、こーでもないと考えてしまう。

本の中に答えが出てないから、いつまでも考えてしまう。

そういう意味で色んなことが詰まった本。すごいね。

中世ヨーロッパの素敵な物語あったら読みたい。騎士道大好き。

ウィキから借りてきた。

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RPGみたい(笑)

素敵だなー素敵だなー素敵だなー。

この絵たまらなく素敵。

武士とだいぶ違うね(笑)