素敵な彼女


ピンポーンの音に玄関に出るとセールスの女性。

忙しいし、軽く断ろうと思ったのに、

ん〜〜〜なんだろうね・・・

彼女の笑顔につられて契約することに(笑)

「立ち話もなんだから、よかったら、家の中どうぞ。」と声をかけると

恐縮しながら入ってきた。

契約書を書きながら彼女の書く字の大きさにびっくりすると、

「私2年前に脳の病気して、字のバランスがよくわからないんです(笑)」という。

えっ・・・

病気でしゃべることも出来なくなって、

歩くことも出来なくなって、

例えば「お」と言おうとしても声に出すと「う〜」になっちゃって、

イメージはわかっているんだけど、脳からの指令がこないから出来ない。

字も小学生のドリルからやって、でも、

カタカナ書いても、合っているのか違っているのかも自分ではわからなくて、

イメージでしかわからなかったという。

「いつ再発するかわからないですし後悔はしたくないから、毎日精一杯生きてます。やりたいこと全部やってます。

過去の記憶もところどころ無いみたいですけど、もう私には今と未来しかないことにしました。

過去は無いことにしました♪」

「この仕事が好きで、

こうやって、一軒一軒、チャイムを押してどんな人が出てくるのかなっていつもワクワクしちゃいます。

私、仕事で嫌な思いをしたことが無いんですよ♪」

病気の話、仕事の話、趣味の話、気づけば2時間以上2人で夢中でしゃべってました。

どこにも力が入ってない感じがすごくいい。

「この仕事って単純じゃないですか、だから自分のようなものにも出来るんです!」。と、卑下するわけでもなく、

嬉しそうに、多分天職ってことなんだろうな〜って聞いてました。

海外もひとりで旅しちゃうという彼女、

ひとり旅っていいよね〜。

人生なんて、ひとり旅のようなもの。

ひとりを楽しめなければ、2人も3人も、人生そのものも楽しめない。

私もいつかシルクロードひとり旅出来たらいいな〜。