科学の考え方・学び方
安倍内閣が理科教育推進の方向に動くようで良かった。
かなり良かった。本当に良かった。
もう理系文系を分けて考える時代ではない。
科学抜きでは考えられない世の中になっているのに、不得意な理科は切り捨てて、
文系ばかりの政治家で国を運営していたら益々国は偏ってしまう。
この本にも
「文化系」の分野の現象といえども、自然科学と共通の構造−「原理−運動−現象」−をもっている。
とある。
そして科学者に求められるのは倫理観だと。
理系だけの偏った勉強だけでは倫理観は備わっていかない。
それがオウム真理教のケースで、優秀な科学者が倫理観のない行動をするとどれだけ怖いことになるか、
もう誰もがわかっていると思う。
文系と理系とをまったく切り離してしまうと、科学の暴走を止めることが出来ない。
そのためには、市民レベルの理科力をあげていき、
科学者が今、何を研究しているか、何が出来て、何が出来ないかはすべて公表され、
市民レベルの1人でも多くの目にさらされ、諮問を重ねていくことが大切になっていく。
そういう意味でこういうジュニア向けの理科の本はとてもありがたいです。
この本の著者である科学の先生も自分の専門分野以外の科学は、
まずジュニア新書で勉強されるそうで、驚きです!
ジュニア新書は、難しい概念を優しい言葉で書いているので
専門家向けの本より余計に時間をかけで書かれているとのことで、大変なのですね。
この本は科学のはじまり、考えかたなど、大局としての科学が見渡せます。
日本には、科学が遅れて入ってきた。
技術と結びついて入ってきた。
科学技術としての科学でない、科学そのもののありようが日本ではスッポリ抜けているのかもしれないですね。