サルトル
この本は、ホント色々考えさせられる。
『そもそも言葉は人間がつくったものです。言葉は完全なフィクションであるということをみんな忘れてる。』
うぉーーーーーーー
完全なフィクションときたか。
例えば「愛してる」なんて気持ちは、言葉で真実を言い当てることは無理。
どれだけ言葉に尽くしても足りない。語る方と受け取りる方の「認識」の問題。
火がどんなに熱いか、言葉では100%伝え切れやしない。火傷してわかる・・・
谷川俊太郎の詩がそう。詩の中で「言葉は嘘だ」と言い切ってる。
そして谷川俊太郎ほど言葉を豊富に使った詩はないと思う。
「歴史がそのままを語ればこれほどつまらないものはものは無い」と言うけどそれも本当だと思う。
何か心に期するものあるから語り伝えられるだろうし、
人が文字を使って書いた時点で主観が入る。
今は、言葉が世界を貧相にしているという・・・
『言葉をつくると社会が変わる。世界が変わる。それは古代の社会そのもので、
つまりはおまじないの世界ですよ。
だから呪いの言葉も、これだけ拡がってくるんです。
おまじないの結果、住みやすい社会ができるか?
所詮はおまじないですから、現実にはかかわりがないんです。
言葉で動くのは人間の気持ちだけです。それも動かないつもりのものは動きませんからね。』
ものすごーく納得。
人の気持ちは良い日本を作りたくても、現実は何も変わらない。
頭の上で(現実とかけ離れた)言葉が飛び交ってるだけ・・・
言葉に依存しても仕方ないってことだ。
もうひとつ、
『匂いは差別に繋がるからタチが悪い』というようなことも書いてあった。
うんこが臭いのも必要悪。臭いというのはある意味偏見。
要するに、匂いは異分子の排除に繋がって『臭いものには蓋』が差別ということだと思うんですけどね。
私もハーブこだわってますからね、
人は本能として、無意識に差別してるんでしょうね。
そう考えれば・・・
差別もイジメもこの世の中からは無くならない。
今、騒がれてマスコミが叩いているけど、これでイジメが無くなるわけでもないでしょうね。
というか、
日本に何人の大人がいるかわからないけど、これだけの数いたって
ただの一人も彼を助ける事が出来なかった・・・という現実。
あまりに無力。
言葉だけで太古からの壁を乗り越えることなんて出来ない。
サルトルの言葉
「人間は、みずからの生き方を自分自身で選ばざるを得ない自由の運命にあり、
徹底的に自由であると同時に、みずからが選んだ行為に全面的に責任を負わなくてはならない。」
2チャはもっとも責任の無いところ。
あるのは言葉だけだから好き勝手出来て炎上する。
私もけっこう見る。
クラシックや文学は超オタクで恐れ入りまくり(笑)
でも絶対書き込まない。
ネット始めた時に「読むのはいいけど、絶対書き込んではいけないよ。」
と教えられたから。
言動≠責任の場所は、社会ではないんだよ。
無法地帯。
ソーシャルゲームも近いものがあると思う。
サルトルの言葉
『人間が自由であるのは、人間の実存に「こういうものである」という定義が
あらかじめ決まっていないからである。
人生みずから自由に選びとることによって、自分自身が何者であるかに答えていく。』